編入体験記(筑波と九工大と懺悔)
2022-07-22
昨日, 筑波大学編入試験の合格発表がありました。
結果は不合格。まあ手応えが無かったので期待はしてなかったんですけどね…。
というわけで僕の編入試験最終成績はこんなかんじになりました.
- 筑波大学 情報学群 情報科学類 不合格
- 九州工業大学 情報工学部 情報・通信工学科 合格
- 徳山工業高等専門学校 情報電子工学専攻 合格
途中くらいから「筑波落ちてもいいか」というメンタルになり、そのまま受験当日まできてしまったのが一番の敗因のように思います。Twitterを見た感じだと、何が何でも受かってやろうという心意気がある人がしっかりと合格している印象を受けました。
ここからは、僕が感じたことや後悔などを書き連ねていきたいと思います。
筑波
手応えとしては、情報8割、数学2割という感じでした。
今思い返すと、数学の線形代数のほうはなんであんなに時間がかかったんだろうと思います。試験中は本当にパニックになっていて、逆行列を求めるのにえらく時間がかかったりしました。単純にもっと色んな問題を解いておくべきだったと反省はしています。
英語は後述する噂が正しければ満点になっているはずなので、本当に数学がダメダメだったんだなと思って悲しくなりましたよね。
「不合格の分際で何をいうか」という感じですが、各教科をどのように乗り切ればいいのか自分なりに考えてみました。
数学
(徳山高専生は、某先生が筑波編入数学についての資料を上げているのでそっち見た方がいいです。)
ここ2,3年の筑波の数学は、単純に計算すれば解ける問題というより、より数学的というか…正しく論じることができるかどうかが問われる問題が多い気がします。具体的に言えば、「証明問題だけど解き方のテンプレがあるよね」みたいな問題は減り、いかに定義や仮定から自力で答えまで持っていくかが問われることが多いという感じです。そして、そういった議論は高専の数学の範囲ではあまり取り扱ってこなかったため, 結果としてイチから数学を学びなおす必要があります。
僕は高専の範囲の復習はしましたが、それ以上のことはやってきませんでした。そのゆえ、解析学の難しめ証明問題で完全に死にました。
古い過去問だと、えらくシンプルな重積分や対角化とかが出てきて拍子抜けすると思いますが、正直アテにしないほうがいいです。僕は昔の過去問を解いて「何これ簡単じゃんwwwwwww」と調子に乗って勉強の手を抜いた時期があります。まあ僕が完全に悪いんですけど。
なので、今から筑波目指す人は、高専で習う数学と筑波側が出来てほしいと思う数学がどれだけ乖離しているかを身をもって知るために、数学の本とか図書館で借りて読むとかした方がいいのかもしれません。最近の過去問の難関問題を見るだけ見て戦慄するのもいいと思います。あとは数学の先生を全力で頼りましょう。
情報基礎
C言語が書けるのは当然として、線形リストやリングバッファのようなよく使うデータ構造を、何も見ずに実装できるくらいにはなっておきましょう。 あとは雑学的な感じでも良いので、情報理論や確率をおさらいしておくと役に立つかもしれません。実際、僕が受験したR5年度の試験では、ハフマン符号を用いた圧縮の問題が出たので、知ってたら余裕でしたね。
徳山高専生向けに情報の試験の参考になりそうなことを言うと、5年生の言語処理の授業で字句解析器を作る課題が出ると思うのですが、あれをC言語で適切なデータ構造を用いてささっと実装できるくらいのレベルであれば情報の試験はまあ大丈夫です。
英語(TOEIC)
一般的に730点以上で満点と言われていますが、信憑性は薄いです。
どっちにしろ650点以上とっていると精神的に安定します。メンタル大事。
九工大
受験の形態がちょっと特殊で、事前に解いてきた問題の解答用紙と自己申告書を元に面接を行います。事前問題は非常に簡単なのに、友達や先生に質問することもできてしまうので正直問題で詰まることは無いと思います。ただ、倍率は決して低くないので、対策は必須だと思います。
情報の質疑応答については、計算量についての話題も触れてくるので、そこら辺はしっかりおさえておきましょう。
ここからは僕の勝手な妄想です
ちなみに、九工大の応募要項には次のように書かれています。
第3年次編入学生選抜問題の解答用紙については,記載内容そのものは点数化せず,それに基づく口頭試問の内容を面接点として評価します。
僕はこれに少し懐疑的で、というのも面接ではまじで解答用紙の内容と自己申告書の内容についての質問しかされないので、「内容の薄い解答からの質問」と「内容がしっかりしている解答からの質問」に対する回答を、同じ点数で評価するとは思えないんですよね。僕が思うに、事前問題の解答と自己申告書を見た時点で、ある程度どれくらいの点数を付けるか決まっていて、口頭試問では、その点が多少前後するくらいではないでしょうか。
要は、事前に提出する資料はしっかり書いといたほうがいいということです。
あと、これは九工大に関わらずどこでも(就職でも)大事なことですが、高専の5年間のうちに、何か自主的に勉強したり、作ったり、ハッカソンに参加したりしましょう。生徒会とか部活とかは、面接で使うにはあまりにも頼りないです(個人の感想です)。
懺悔
結局のところ、編入試験は学力うんぬんよりもメンタル勝負だと思います。
ですが、僕が筑波に合格できなかったのはメンタルが弱いことを自覚していたのにも関わらず、その分周りより勉強していたわけではなかったということだと思います。なので単純な努力不足です。
この数か月で家庭の環境がいろいろ変化しそうなので、比較的実家に近い九工大に行くことになって安心している自分もいます。でも、本気で合格を目指している人は両親と絶縁する勢い(?)で勉強に励んでいると思うので、本当にすごいです。僕はそうなれなかった。
(九工大も良い大学なのは分かっているので、普通に超絶楽しみだったりします。)
さいごに
編入を考えている人が、僕を反面教師にして、無事に合格できることを祈ります。
最後に、第一志望校に合格した方々本当におめでとうございます。